
防滑床ができるまで
~ 安全な床 “A to Z” ~
お客様から多数お寄せいただくご質問が、「何やるの? どんな事やるの? 時間は? 営業できるの?」といった作業時間や作業中の営業に関する質問です。
大きな音が出ないか? 想像以上に大規模な工事にならないか?など来客者様のご迷惑に成りかねないか懸念されて問い合わせいただくケースが多くみられます。
そこで今回は、防滑改修の作業工程の流れをご説明いたします。
どのような作業を行うのか? どれくらい時間が掛かるのか?を実際の現場施工風景を見ながらご説明いたします。

今回施工するのは、某企業様の玄関口(エントランス)です。
「来客者や従業員が滑って危ない。」という事でご依頼を賜りました。
床材はタイル。雨天時にはツルツルに滑るスタンダードなタイプ。
面積は約6平米。
表面も年数分汚れていますね。
では、どのような作業工程で始めていくのか?
また、どれくらいの時間を要するのか?
只今14時、間もなく作業開始です!!
STEP 1 :
洗剤で余分な汚れを取り除く。

軽く養生
①
②
散 水
③
水切り
施工しない場所へ水や液剤が侵入しないように養生をします。
ドアのすき間やサッシ枠などもしっかりと養生します。
洗剤で洗う前に一度散水をし、床材や目地に充分な水分を含ませ、洗剤使用時にアルカリ性に傾いてしまう事を防ぎ、中和させるための事前措置です。
アルカリ性のままですと、床材と溶剤の化学反応にばらつきが発生してまい充分な効果が発揮できなくなります。
充分に水がしみ込んだ後、余分な水をよく切ります。

洗剤を使い、表面や目地など隙間に入り込んだ汚れや砂、土を浮き上がらせます。
機械(ポリッシャー)では無理な細かな箇所や狭い部分は手作業で行い、隅々まで均一に洗浄します。
洗浄後に水を使って洗剤を十分に洗い流します。
この時洗剤が残っていますと、溶剤の効果が十分に発揮されないので、丁寧に洗い流します。
洗 浄
STEP 2 :
溶剤で床の表面にある空隙を広げる。

液剤を塗布

ポリッシャーで充分に浸み込ませる
水で表面・目地をきれいに洗い流した後、溶液を塗布し、ポリッシャーで充分に刺激を与えます。
滑らなくなる仕組み“表面張力”を発揮させるため溶液の化学反応で元々床材に空いている空隙(くうげき)を広げていきます。
7~10マイクロメートルの微細な隙間ですので肉眼では確認できず、見た目では全く分かりません。
塗布に時間をかけすぎると空隙の大きさにばらつきが生じてしまうので、丁寧に素早く塗布していきます。
STEP 3 :
溶剤を落とす。



洗剤を使って溶剤を洗い流します。
手作業・ポリッシャーでくまなく落としていきます。
仕上げに水で洗剤を洗い流し、乾いたタオルで拭けば完成です。
全てが終了した時間は15時15分でした。
施工完了 ~ビフォー・アフター~

施 工 前

施 工 後


施工前と施工後で見比べれば分かりますが、表面の汚れはスッキリ取れ、綺麗に白くなりました。
といっても洗浄が目的ではありませんので、これは2次的なメリットにすぎません。
防滑のメリットはつるつる滑る床をすべらなくする事。
理屈や言葉で説明しても伝わらないので…
社内でお仕事をされている従業員さんをお呼びして、実際に体感してもらいました。
全員の方から「全く違うっ!!」と驚きの言葉を戴き、防滑床のポテンシャルを充分に体感していただけ、二重丸を戴けました。
張替のコストや作業時間など大幅に圧縮でき、来客者様の通行の妨げになる事もなく約75分で滑らない安全な床の施工を終える事が出来ました。
これで、雨天時の足元の安全は確保されました。
施工箇所:玄関(エントランス)
施工内容:タイル床の防滑改修工事
施工面積:6㎡
所要時間:1時間15分(75分)
1分でわかる「防滑床ができるまで」
施工事例
※記載了承済みの企業・団体のみ
帝国商事株式会社